【DTM】バイオリン音源「Joshua Bell Violin」のつかいかた
念願のつよつよソロバイオリン音源「Joshua Bell Violin」を購入!
・・・したものの、
Embertone公式から購入したため日本語マニュアルが無かったり。
公式のマニュアルを読んでも結局よく分からなかったり。
そこで自学のために音源の使い方やバイオリンの奏法についてまとめてみた!
という記事になります。
(記事作成時のバージョン Joshua Bell Violin v.1.1.0)
目次
CHARACTER ページ
Tone
内部のIRリバーブ(EQ効果)の種類が変化する。
「Natueal」を選択した場合、IRリバーブオフの素の音になる。
Space
8種類のIRリバーブを選択。
リバーブの量は画面左下にあるReverbノブで調節する。
INTUITION ページ
ヒューマナイズ機能の調整が行える INTUITION(直感)ページ。
Slur / Bow Variance
この機能を有効にすると、レガート時、アーティキュレーションの「スラー」or「ボウ」がランダムに選択されるようになる。
スライダーの左右でランダムの確率を調節できる。
Vib / Non Vib Variance
「ビブラート オフ(値 最小)」or「ビブラート オン(値 最大)」がランダムに選択されるようになる。
スライダーの左右でランダムの確率を調節できる。
Portamento Tendency
ゆっくりとしたレガート演奏の際に、
「ポルタメント」アーティキュレーションを自動的に選択するようになる。
スライダーの左右でランダムの確率を調節できる。
Constant Dynamic Movement
一定のDynamicsの変化。
自動的にDynamicsが 小 ~ 大 と、周期的に変化するようになる。
スライダーの左右で変化量を、ノブの大小で1周期にかかる時間を調節できる。
Attack Pitch Instability
新しいノートのアタック開始時に、ピッチがランダムに変化するようになる。
演奏の不正確さをシミュレートし、「マシンガン効果」の回避に役立つ。
スライダーの左右で変化の強さを調節できる。
Speed Pitch Instability
演奏速度が速くなるほど、ピッチが不安定になる。
人間の自然な不完全さや、難しい演奏での音程の不正確さをシミュレート。
スライダーの左右で変化の強さを調節できる。
Interval Pitch Instability
演奏時、「音の高さの差」がより大きいほどピッチが不正確になる。
スライダーの左右で効果の強さを調節できる。
Multi-Stop Attacks
この機能を有効にすると、新しい音(つながっていない音)の開始時、「Polyphony」がOFFの状態でも複数音を同時演奏できるようになる。
1-2、2-1、2-2、1-1-2 モードを有効にすると、3-4音を一度に演奏した際、演奏にディレイが生まれる。
右端のノブでディレイタイムをコントロールできる。
【備考】
INTUITIONページでの設定と、CONTROLページでの設定が競合する場合、
CONTROLページの設定(ベロシティー、キースイッチ、CC、ピッチベンド等)による操作の方が優先される。
(例)
ベロシティー量1~127の範囲で常にレガートの「スラー」or「ボウ」を制御している場合、INTUITIONでの「Slur / Bow Variance」設定は常時上書きされるため、実質無効になる。
CONTROL ページ(奏法一覧)
様々な奏法をキーボードに割り当てられる CONTROL ページ。
各奏法はトリガー(Velocity、Keyswitch、CC、PitchBend、AfterTouch、Speed)による操作で制御できる。
ダイナミクス・ビブラート
Long Dynamics
(トリガー可能な操作:Vel、CC、PB)
以下のロングノート系の奏法に対するダイナミクスを変化させる。
・Sustain(+各レガート奏法)
・Tremolo
・Trill
・Harmonic
・Crescendo
・Diminuendo
・Contour
Short Dynamics
(Vel、CC、PB)
以下のショートノート系の奏法に対するダイナミクスを変化させる。
・Staccato
・Spiccato
・Ricochet
・Ricochet Single
・Pizzicato
Vibrato: Amount
(Vel、CC、AT、PB)
ビブラート量を調節。
ビブラート量が半分以上の状態で演奏を行うと、ビブラートがかかった収録サンプルが再生される。
ビブラート量が半分以下の状態で演奏を行うと、スクリプトでシミュレートされたビブラートとなる。
Vibrato: Speed
(CC、AT、PB)
ビブラートのスピードを調節。
OPTION → "Vibrato Speed " を制御できる。
※シミュレートされたビブラートに対してのみ有効
レガート系
アーティキュレーション「Sustain」時に有効な奏法変化。
2音を重ねて演奏すると各レガート奏法になる。
OPTION → "Disable Legato" がONの時、無効になる。
Legato: Bow(ボウ)
(Vel、Key、CC、PB、Speed)
通常のレガート奏法。
音の立ち上がりが1音1音はっきりとする。
Legato: Slur(スラー)
(Vel、Key、CC、PB、Speed)
複数の音を一弓で弾く奏法。
音の立ち上がりが柔らかくなる。
Legato: Portamento(ポルタメント)
(Vel、Key、CC、PB、Speed)
音と音をなめらかに繋げるポルタメント奏法。
Portamento: Speed
(CC、PB)
ポルタメントのスピード。
OPTION → "Portamento Speed" を制御できる。
OPTION → "Portamento Speed Control" がONの時のみ有効。
Rebow
(Vel、Key、CC、PB)
Rebow奏法。
短い間隔での同音連打でも自然とRebow奏法に変化する。
Rebow Emo
(Vel、Key、CC、PB)
エモーショナルなニュアンスのRebow奏法。
Legato Speed: Normal
(Vel、Key、CC、PB、Speed)
通常のレガート。
Legato Speed: Imm.(Immediate、即時の)
(Vel、Key、CC、PB、Speed)
素早いレガート。
アタック感が強くなる。
Legato Accent
(Vel、Key、CC、PB、Speed)
レガート演奏時、アタック部分の音量が大きくなる。
[参考]
www.youtube.com
www.youtube.com
スタイル
Style: Normal
(Key、CC、PB)
通常の演奏スタイル。
Sul Pont、Sul Tastoを解除する。
Style: Sordino
(Key、CC、PB)
ソルディーノ(バイオリンの弱音器。弦の振動を抑え、音を柔らかに抑える装置)
内部でIRリバーブがONになり、演奏音が柔らかく、小さくなる。
他のスタイルと併用可能。
Style: Sul Pont
(Key、CC、PB)
スルポンティチェロ(sul ponticello)、弓で弦を擦る際、極端に駒寄りを擦って弾く奏法。
音が金属的に、冷たくなる。
www.youtube.com
Style: Sul Tasto
(Key、CC、PB)
スルタスト、弓を指板の上で弾く奏法。
音が弱く、柔らかくなる。
www.youtube.com
Style: Flautando
(Vel、Key、CC、AT、PB)
フラウタンド(フルートのように)
弓を指板の近くで使い、フルートに似た音を出す奏法。
アーティキュレーション上の表示はSul Tasto内の「Superflaut」となる。
アーティキュレーション・奏法
Sustain(サステイン)
(Vel、Key、CC、AT、PB)
通常の奏法。
最もベーシックなロングノートのサウンド。
2音を重ねて演奏すると上記のレガート奏法に変化する。
Tremolo(トレモロ)
(Vel、Key、CC、AT、PB)
単一の高さの音を連続して小刻みに演奏する奏法。
www.youtube.com
youtu.be
Trill(トリル)
(Vel、Key、CC、AT、PB)
2つの音を非常に速い速度で交差させる奏法。
Trill Minor:半音1つ上の音とのトリル
Trill Major:半音2つ上の音とのトリル
www.youtube.com
Staccato(スタッカート)
(Vel、Key、CC、AT、PB、Speed、Quick Release)
1音1音を歯切れ良く弾く奏法。
Spiccato(スピッカート)
(Vel、Key、CC、AT、PB、Speed、Quick Release)
弦の上で弓を跳ねさせるように弾く奏法。
www.youtube.com
Ricochet(リコシェ)
(Vel、Key、CC、AT、PB)
Ricochet Single
(Vel、Key、CC、AT、PB、Speed、Quick Release)
弓を弦に落とし、その跳ね返りで弾く奏法。
www.youtube.com
Pizzicato(ピチカート)
(Vel、Key、CC、AT、PB、Speed、Quick Release)
弓で弦を擦るのではなく、指で弦をはじき弾く奏法。
www.youtube.com
Harmonic(ハーモニクス)
(Vel、Key、CC、AT、PB)
左指を弦上の一点に触れることにより、倍音を鳴らす奏法。
音量は弱くなるが、透明感のある音が得られる。
Harmonic奏法では
・Sustain
・Legato: Bow
・Legato: Slur
・Legato: Portamento
・Rebow
演奏が可能。
www.youtube.com
www.youtube.com
Crescendo: Short
(Vel、Key、CC、AT、PB)
Crescendo: Long
クレッシェンド(だんだん強く)
音量が次第に大きくなる。
Diminuendo: Short
(Vel、Key、CC、AT、PB)
Diminuendo: Long
ディミヌエンド(だんだん弱く)
音量が次第に小さくなる。
Contour: Short
(Vel、Key、CC、AT、PB)
Contour: Long
コントゥァ(輪郭、外形?)
音量が次第に大きくなった後、小さくなる。
その他
Hold Notes
(Key、CC、PB)
ONの間、すべての演奏音を伸ばし続ける。
CC64 ピアノのサステインペダルと同様の効果。
Bend
(CC、AT、PB)
音程が変化する。
ピッチベンドと同様の変化。
ビッチベンド幅は変更可能。最大1オクターブ分まで。
Polyphony
(Key、CC、PB)
ONの間、複数音を同時に鳴らせるようになる。
Slide In
(Vel、Key、CC、PB)
ONの間、2音重ねて演奏することで、
はじめの1音を再生させないポルタメント演奏となる。
Multi-Stop Attacks
(Vel、Key、CC、PB)
INTUITION → "Multi-Stop Attacks" のON/OFFを切り替える。
Harsh Release(Intense Release)
(Key、CC、AT、PB)
Crescendoに近い効果。
荒々しいリリース音で終止する。
Soft Release
(Key、CC、AT、PB)
Diminuendoに近い効果。
柔らかなリリース音で終止する。
OPTION ページ
各種挙動を調整できる OPTION ページ。
Disable Legato
有効時、アーティキュレーション「Sustain」時のレガート奏法が無効になる。
また、レガートを無効化した場合、PCの使用メモリー(RAM)を大幅に節約できる。
Release Samples
リリースサンプルを発音する。
有効の場合、ノートオフ時にリリース音のサンプルが再生されるようになる(ロングノート系の奏法時のみ)
Remove Pizz Resonance
ピチカート奏法時、レゾナンス音を取り除く。
Round Robin
ラウンドロビン機能のオン・オフを切り替える。
Portamento Speed Control
有効時、 ポルタメントにかかるスピードを変えられるようになる。
また、追加のメモリー(RAM)が必要となる。
Portamento Speed
ポルタメントにかかるスピードを調節。
CONTROL → "Portamento: Speed" からもこの値を制御できる。
Vibrato Speed
ビブラートのスピードを調節。
ビブラート量が半分以下の状態で演奏を行った際の、スクリプトでシミュレートされたビブラート時のみ、変化が有効となる。
CONTROL → "Vibrato: Speed" からもこの値を制御できる。
Intuition Global Lag Window
「Quick Release」「Multi-Stop Attacks」等の判定に使用される、待機時間を調節。
設定したタイムの分だけ、演奏の再生にラグ(遅延)が生まれる。
※「Quick Release」に設定可能な奏法
・Staccato
・Spiccato
・Ricochet Single
・Pizzicato
Mono
有効時、内部のステレオエフェクトがONになり、演奏音がモノラルになる。
CHRACTERページのSpaceリバーブがONの場合は出力はステレオとなる。
Dynamics Table
・RANGE
ダイナミックレンジを調節する。
値 → 小:強く弾いても、弱く弾いても音量は一定となる。
値 → 大:弱く弾くほど、音量が小さくなる。
・CURVE
ベロシティカーブを調節する。
その他
【CC制御】
コントロールチェンジ情報で
CC7 → マスターボリューム
CC10 → マスターPAN
を操作できる。
【その他 参考情報】
・Embertone公式
Joshua Bell Violin
・日本販売代理店
ソフト音源 「JOSHUA BELL VIOLIN」 | SONICWIRE
・「ヴァイオリン」の各種の奏法について
・絶対わかるストリングス音源 – ストリングスの基礎知識編 – | DiGiRECO
・DTM打ち込みテクニック!美しく聞かせるコツとは? – Yugoの不思議な音楽の国
・バイオリンの奏法別に見る打ち込みの仕方 - DTM・宅録で始める音楽ライフ。
www.youtube.com
www.youtube.com
www.youtube.com
以上!
何かあれば随時追記していきます。